そうだ、卒論を書こう。

公認心理師を目指す30代男子の学びの記録。放送大学生。

おさなごころを科学する 森口佑介 【まとめや感想】

第一部 無能な乳幼児

 

第一章 無能な乳幼児

 遺伝と環境 / デカルトの生得観念 / 白紙としての乳幼児 / 植物としての乳幼児 / 進化論と発達心理学 / ダーウィンの乳幼児観 / 遺伝も環境も大事 / わが国における乳幼児観 

 

デカルト 生得的に神の概念を持つ。しかし、伏在的に。(↔顕在的)

ロック  生まれたときは白紙で無能な存在

ルソー  可能性を秘めた植物。教育で環境づくりする必要がある。

 

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大人になることのむずかしさ 河合隼雄 【まとめや感想】

第一章 青年期のつまずき

 

家出した青年 つまずくことの大切さ 善悪の相対化

 

親子の絆 切断と修復の繰り返し

 

大人の世界観は安定的 子どもの世界観は急激に変容する

自分の心の中の親のイメージでみている

母なるものには肯定的側面、否定的側面がある。

前者は全てを受け入れる聖母のイメージ、後者は、捉えて話さない山姥のイメージ。

 

よい子というレッテル。真によい子となるには、どこかで一度その殻を破る必要がある。

自主性が育つには、時に親に反抗して、うまくいったり後悔したりの「練習」をしておく必要がある。

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「甘え」の構造 土居 健郎 【まとめや感想】

「甘え」今昔 (増補版 前書き加筆)

「甘え」は、無意識たりうるが、「甘ったれ」「甘やかし」は必ず自覚的である。

近年、「甘やかし、甘ったれる」関係がひろく起きているが、これらは本来の「甘え」とは違うもの。

ここまではわかったが、この現象の加速が現在のいじめ問題の増加に関係してるということか? また、 本来の「甘え」という概念が、日本人の健康なこころや文化を育て維持するためにどういう位置付けなのか、前書きだけではわからなかった。本文の中で理解していきたい。

 

第一章 「甘え」の着想

 

 

基礎講義 アタッチメント  繁多 進 【まとめや感想】

 

はじめに - なぜアタッチメントに関心をもったか

繁多先生

1965年勤務開始の児童養護施設の状況(40名の児童に対し、保育者5名)から、保育者数の改善が劇的にすすむ過程に身を置く中で、入所児童の発育、行動異常も同様に大きく改善した経験から、maternal deprivation/母性剥奪 を含む、ボウルビィのアタッチメント理論への関心が深まった。

 

  1. ボウルビィについて

ボウルビィがアンナ・フロイトメラニー・クラインに師事し、精神分析家になったこと。当時は現実体験をシステム的に観察したり分析することは、大切にされていなかったこと。ボウルビィはそんな中、幼い子供が母親から離れる影響を調べるために施設の子供の研究に入っていった。 教科書に出てくる人物をきちんと物語を追いかけることで、興味や理解の深さが全然変わってくる。改めて、読書の大切さを感じた。

そして、自分が関心をもっている「甘え」ということを立体的に理解するためにも、そして、現在の世の中の関心(アダルトチルドレンなどの)からも、アタッチメントを研究することは役に立つな、と思った。

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自分をコントロールする力  森口 佑介 【まとめや感想】

第一章 実行機能とは?

[要点]

  • 実行機能とは、目標を達成するために、自分の行いを抑えたり、切り替えたりする能力のこと
  • 実行機能は、社会生活に欠かせない
  • 実行機能が高いと仕事ができたり健康な生活を送れる可能性が高い
  • 実行機能は人間において特に発達している 

[感想] 

「目標に向かって自分をコントロールする力」自体は、多くの人がふつうに、大切だと認識する力だが、「実行機能」という概念としてきちんと捉え直すことで、色々なことがみえてくる。

そして、育てることができる力であり、社会生活で重要な力であることが、きちんと社会で認識されれば、教育の方法や企業研修など、生かす場はものすごく多い。

 

 

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