大人になることのむずかしさ 河合隼雄 【まとめや感想】
第一章 青年期のつまずき
家出した青年 つまずくことの大切さ 善悪の相対化
親子の絆 切断と修復の繰り返し
大人の世界観は安定的 子どもの世界観は急激に変容する
自分の心の中の親のイメージでみている
母なるものには肯定的側面、否定的側面がある。
前者は全てを受け入れる聖母のイメージ、後者は、捉えて話さない山姥のイメージ。
よい子というレッテル。真によい子となるには、どこかで一度その殻を破る必要がある。
自主性が育つには、時に親に反抗して、うまくいったり後悔したりの「練習」をしておく必要がある。
続きを読む「甘え」の構造 土居 健郎 【まとめや感想】
「甘え」今昔 (増補版 前書き加筆)
「甘え」は、無意識たりうるが、「甘ったれ」「甘やかし」は必ず自覚的である。
近年、「甘やかし、甘ったれる」関係がひろく起きているが、これらは本来の「甘え」とは違うもの。
ここまではわかったが、この現象の加速が現在のいじめ問題の増加に関係してるということか? また、 本来の「甘え」という概念が、日本人の健康なこころや文化を育て維持するためにどういう位置付けなのか、前書きだけではわからなかった。本文の中で理解していきたい。
第一章 「甘え」の着想
基礎講義 アタッチメント 繁多 進 【まとめや感想】
はじめに - なぜアタッチメントに関心をもったか
繁多先生
1965年勤務開始の児童養護施設の状況(40名の児童に対し、保育者5名)から、保育者数の改善が劇的にすすむ過程に身を置く中で、入所児童の発育、行動異常も同様に大きく改善した経験から、maternal deprivation/母性剥奪 を含む、ボウルビィのアタッチメント理論への関心が深まった。
1. ボウルビィについて
ボウルビィがアンナ・フロイトやメラニー・クラインに師事し、精神分析家になったこと。当時は現実体験をシステム的に観察したり分析することは、大切にされていなかったこと。ボウルビィはそんな中、幼い子供が母親から離れる影響を調べるために施設の子供の研究に入っていった。 教科書に出てくる人物をきちんと物語を追いかけることで、興味や理解の深さが全然変わってくる。改めて、読書の大切さを感じた。
そして、自分が関心をもっている「甘え」ということを立体的に理解するためにも、そして、現在の世の中の関心(アダルトチルドレンなどの)からも、アタッチメントを研究することは役に立つな、と思った。
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